【令和8年度】松本市の空き家解体補助金まとめ|最大50万円、対象条件と申請の流れ

義両親の家のことを考えていて、ふと「もし将来、解体することになったら……」と気になり、松本市の補助金制度を調べてみました。

専門家ではないので、難しい部分は市役所の資料を読み込みながらまとめています。同じように気になっている方の、参考になればうれしいです。

松本に暮らしていると、近所で「あの家、もう何年も空いてるね」という会話を耳にすることが、年々増えてきました。
雪かきのときも、お盆の帰省シーズンも、夜に明かりのつかない家は確実に増えています。

実家のことを考えはじめると、「壊すか、残すか」の前に、まず「お金がいくらかかるんだろう」という不安が立ちはだかります。
解体費用は、木造の小さな家でも100万円前後、大きな家なら200万〜300万円。
ここで多くの方が、「じゃあもう少し置いておこうか」と話を止めてしまいます。

私も最初は、そうでした。

ただ、松本市には「老朽危険空家等除却費補助金」という制度があって、条件に当てはまれば解体費の半分(上限50万円)を市が出してくれることを知って、少しだけ前に進めた気がしました。

この記事は、その制度を令和8年度(2026年度)版で整理したものです。
「申請までやるかは別として、まず知っておきたい」という方に向けて、松本市の公式情報をもとに、できるだけ分かりやすくまとめました。

※情報は2026年5月時点。最新の受付状況や予算残額は、必ず松本市住宅課(0263-34-3246)にご確認ください。

目次

まず、制度を知る前に大切なこと

解体を考えはじめた方とお話していると、いちばん多く聞くのは「親が建てた家を壊すなんて」という気持ちです。
お金の問題よりも先に、そこでつまずく方が多いのだと感じます。

制度を知ることは、決断を急ぐためのものではありません。
「いつかその気になったときに、こういう選択肢がある」と、頭の片隅に入れておくだけで十分です。

私自身も、補助金の存在を知ってすぐ動いたわけではありませんでした。
ただ、「いざとなったら最大50万円の補助がある」と分かっているだけで、ずいぶん気持ちが軽くなったのを覚えています。

ここから先は、その制度の中身を順番に見ていきます。
読んでみて「うちは対象になりそうだな」と感じたら、住宅課に電話してみる、くらいのペースで十分です。

松本市の解体補助金とは

正式名称は「松本市老朽危険空家等除却費補助金」。
長い名前ですが、要するに古くて危険な状態になっている空き家を解体するときに、松本市が費用の一部を出してくれる制度です。

背景には、空き家が増えると地域の景観や防災にも影響が出るという事情があります。
松本市としても、所有者が「壊したいけれどお金がかかって踏み切れない」状態のままだと、地域全体の問題が広がってしまう。だから補助金で後押しする、という考え方です。

つまりこの制度は、所有者の家計を助けるだけでなく、地域のためにもなる仕組みです。
ここを知っておくと、「補助金をもらうのは申し訳ない」という気持ちが、少しほどけるかもしれません。

担当窓口は松本市の住宅課(東庁舎別棟2階)。
令和8年度の受付は、すでに令和8年4月1日から始まっています。
ただし年度内の予算に達した時点で締め切りになるため、考えはじめた段階で一度問い合わせておくと、判断材料が増えます。

補助金額はいくら

補助金額は、解体工事費の2分の1、上限50万円です(1,000円未満は切り捨て)。

具体的な金額のイメージは以下のとおりです。

解体工事費補助される金額自己負担額
60万円30万円30万円
100万円50万円50万円
150万円50万円(上限)100万円
200万円50万円(上限)150万円

松本市内の解体相場は、木造平屋の小さな空き家で80万〜120万円ほど、2階建てや大きな建物だと150万〜300万円かかることもあります。
工事費が高くなると、補助の「割合」自体は下がっていきますが、それでも50万円という金額は、決して小さくありません。

「思っていたより負担が減るかもしれない」と感じたら、次の「対象になる条件」を確認してみてください。

補助の対象になる空き家の条件

ここが、この制度のいちばん大事なところです。
「うちは古いから対象になるだろう」と思っても、要件を満たしていないと申請できません。

松本市の公式情報では、対象になる空き家は次のすべてを満たすものとされています。

① 「老朽危険空家等」と判定されること

事前調査の現地確認で、市が「老朽危険空家等に該当する」と判断した建物に限られます。
この判定は、空家対策特別措置法でいう「特定空家等」の基準に準じて行われます。

② 昭和56年5月31日以前に着工された建物

旧耐震基準で建てられた建物が対象です。
昭和56年6月以降の新耐震基準の家は対象外になります。
建物の登記事項証明書を見れば、着工日や新築年が確認できます。

③ 建物の2分の1以上が居住用だったこと

店舗併用住宅などの場合、半分以上が住まいとして使われていた建物に限られます。

④ 個人の所有であること

法人名義の建物は対象外です。

⑤ 空き家になってから1年以上経過していること

直近まで住んでいた家は対象外です。
長屋や共同住宅の場合は、すべての住戸が空いてから1年以上経過している必要があります。

⑥ 故意に壊した建物ではないこと

意図的に壊した建物は除外されます。
また、所有権以外の権利(抵当権など)が設定されている場合も対象外です。

特に間違えやすいのが、「昭和56年5月31日以前」「個人所有」「1年以上空き家」の3つです。
ここを満たさない建物は、どれだけ古くても対象外になるので、最初に確認しておきましょう。

申請できる人の条件

建物の条件をクリアしても、申請する人の側にも要件があります。
こちらは比較的シンプルで、次の項目を満たしている方が対象です。

  • 対象となる空き家の所有者、またはその相続人であること
  • 共有名義の場合は、共有者全員の同意を得ていること
  • 過去にこの補助金の交付を受けていないこと
  • 松本市暴力団排除条例に該当する関係者でないこと
  • 市税を滞納していないこと

実家の解体を考える方の多くは、親から相続した家を扱うケースです。
そのときに気をつけたいのが、共有名義の同意です。

たとえば、ご兄弟と一緒に相続した実家を解体する場合、ご兄弟全員の同意書が必要になります。
「言いにくいから黙って進めよう」とすると、申請の段階でつまずきます。
逆に、補助金という具体的な数字を示すことで、家族との話し合いが進みやすくなることもあります。

市税の滞納がないことも要件です。
心当たりがある方は、申請前に市役所で完納証明をとっておくと、書類のやり取りがスムーズになります。

申請の流れと注意点

ここが、初めての方がいちばん戸惑うところです。
「補助金を申請する」と聞くと、書類を1回出せば終わりのイメージがありますが、この制度は2段階の手続きになっています。

ステップ1:事前調査の申し込み

まず、住宅課に「事前調査申込書」を提出します。
これは「うちの家が老朽危険空家等に該当するか、判定してください」というお願いの書類です。

提出後、市の担当者が現地に来て、建物を調査します(30分〜1時間ほど)。
立ち会いは原則必要です。
調査から2〜3週間で、「該当する/しない」の結果が郵送で届きます。

該当しなかった場合、補助金の申請には進めません。
ここでがっかりする方もいますが、それは建物が「まだ危険水準まで老朽化していない」ということ。決して悪い知らせではないんです。

ステップ2:補助金交付申請書の提出

事前調査で「該当する」と判定された場合のみ、交付申請書が郵送で届きます。
この申請書はダウンロードできず、調査をパスした人だけが受け取れる仕組みです。

必要書類を添えて住宅課に提出すると、また2〜3週間ほどで「交付決定通知」が届きます。
この通知が届く前に解体工事を始めてしまうと、補助の対象外になります。
ここは最重要ポイントです。

ステップ3:解体工事

交付決定の日から60日以内に着工し、申請年度の1月末までに工事を完了させる必要があります。
解体業者は、本店または住所が松本市内にある業者に限られます。市外の業者では補助が出ません。

工事完了後、30日以内に「実績報告書」を提出すれば、補助金が振り込まれます。

時系列の目安:事前調査の申し込みから、補助金の振込まで、最短でも4〜6か月かかります。「年度内にやってしまいたい」と思ったら、夏前には動き出すのが安全です。

「補助対象にならない」と分かった場合の選択肢

事前調査で「該当しない」と判定された場合、補助金は使えません。
でも、選択肢がなくなったわけではありません。

ここからは、実家じまいを考える方が次に検討することの多い、3つの方向性を整理します。

選択肢1:補助金なしで自分で解体する

業者を自分で探して、自己負担で解体する方法です。
松本市内には複数の解体業者があり、複数社から相見積もりを取れば、費用を1〜2割抑えられることもあります。

選択肢2:空き家のまま活用する

解体せずに、賃貸に出したり、松本市の空き家バンクに登録するという道もあります。
特に立地が良い物件は、リフォームして移住希望者に貸す方法も検討の価値があります。

選択肢3:建物ごと売却する

「もう関わりたくない」という方には、建物付きのまま売却する方法もあります。
更地にする費用を買い手側に負担してもらう前提で、土地として売り出すケースが一般的です。

どの選択肢にも、向き不向きがあります。
「家族と関わりたくないから売る」「思い出があるから残す」──正解は人それぞれです。
このサイトでも、これから順番に各選択肢を掘り下げていきます。

よくある質問

Q1. 空き家でなく、まだ親が住んでいる家でも申請できますか?

できません。
「空き家になってから1年以上経過していること」が条件なので、現在誰かが住んでいる家は対象外です。

Q2. 補助金は工事の前にもらえますか?

もらえません。
工事を完了し、実績報告書を提出した後に振り込まれる仕組みです。つまり、いったん全額を自己負担して、後から戻ってくる形になります。
解体業者への支払いタイミングと、補助金の振込タイミングは1〜2か月ずれるので、資金繰りに注意が必要です。

Q3. 解体後の土地はどうなりますか?

更地になります。
注意したいのは、空き家を取り壊すと翌年から固定資産税が高くなることです(住宅用地の特例がなくなるため、最大で約6倍)。
解体後の土地をどうするか(売る・駐車場にする・新しく建てる)を、解体前に考えておくことをおすすめします。

Q4. 相続でもめている家でも申請できますか?

難しいです。
共有名義の場合、相続人全員の同意書が必要なので、相続協議が終わっていないと申請できません。
まずは相続登記を済ませることが先決です。

まとめ:制度を「知っておく」だけで十分

松本市の老朽危険空家等除却費補助金は、条件に当てはまれば、解体費の半分・最大50万円を補助してくれる制度です。

ただし、申請までやるかは、急いで決めなくて大丈夫です。
この記事の役割は、「いざその気になったときに、こういう道があると思い出せる」状態を作ることです。

実家じまいや終活は、お金や手続きの話の前に、気持ちを整える時間が必要だと感じています。
「まだ何もしなくていい」けれど、選択肢だけは持っておく。
そのくらいのペースで、ゆっくり進めていただければと思います。


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📞 問い合わせ先
松本市役所 住宅課
〒390-8620 長野県松本市丸の内3番7号(東庁舎別棟2階)
電話:0263-34-3246
※申請受付状況や予算残額は、必ず事前に電話でご確認ください。

🔗 公式情報
令和8年度「老朽危険空家等の除却費補助」(松本市公式)


この記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。最新情報は松本市公式ホームページをご確認ください。


制度のことは知っておくと安心ですが、まだ動かなくて大丈夫です。

「考え始めたところ」「何から手をつけたらいいかわからない」という方は、こちらの記事もどうぞ。

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